黄砂とは何か?
春先になると日本にも黄砂が襲ってきて、ニュースでもしばしば取り上げられています。
この黄砂ですが、中国の内陸部を構成しているゴビ砂漠や黄土高原などの乾燥地域にある土壌や鉱物粒子です。
これらが風にとって巻き上げられて偏西風に乗り、日本に飛来してくるわけです。
黄砂現象は昔からあったもので、自然現象とみなされていました。
しかし最近では、その頻度や被害規模が大きくなっていて、人為的な原因がその被害の加速度を高めているのではないかとみられています。
森林減少や土地の劣化、砂漠化といった環境問題として即刻対応する課題になりつつあります。
黄砂の与える影響
黄砂が降り注ぐことによって、さまざまな悪影響をもたらします。
もし黄砂の降下量が大きくなると、視界が悪くなる、日光を妨げるという悪影響の出る可能性があります。
また黄砂が農地に降り注ぐことで、農産物の発育が悪くなって、生産性が落ちることも十分考えられます。
その他にも海洋に効果すれば、プランクトンを介して海洋の生態系にも影響を及ぼす可能性が専門家の間で指摘されています。
風によって巻き上げられた黄砂は大気中に浮遊する可能性もあります。
この浮遊している黄砂の影響によって雲が発生する、雨を引き起こすなど地球の気候に影響を及ぼす可能性すら出てきています。
黄砂は地球環境だけでなく、私たちの体にも影響を及ぼします。
ざっと見るだけでも咳や鼻水、くしゃみ、気管支喘息、肺炎、目の痒み・充血、皮膚のかゆみなどが挙げられます。
また花粉症やアトピーのようなアレルギー疾患を持っている人は、その症状を悪化させる可能性もありますので注意しないといけません。
自分でできる黄砂対策
黄砂対策をするためには、とにかく部屋の中に黄砂を持ち込まないようにすることです。
黄砂が舞っている時期には、窓を開けないように心がけてください。
目に見えなくても微量の黄砂が部屋の中に入ってきますし、それがたまればそれなりの量になります。
洗濯ものは外に干したいと思う人もいるでしょうが、黄砂が舞っているときには部屋干しを心がけてください。
外に出してしまうと、せっかくきれいに洗濯した衣服に黄砂が付着してしまうからです。
どうしても外で干したいときには十分乾かし、部屋の中に取り込むときには十分はたいて、服に付着している黄砂を取り除くことです。
また部屋を閉めていても、どうしても黄砂は部屋の中に入ってきます。
外出先から帰ってきたとき、雨戸をあけるときなどに黄砂は入ってきかねません。
そこで空気清浄機を使用して、部屋の空気をきれいにしましょう。
外出をする時には、呼吸をする時に黄砂を取り込んでしまう恐れがあります。
そこで外出する時にはマスクを着用、目も黄砂をカバーできるようなメガネをかけて十分対策することです。